三栄商事 後藤正幸社長のわくわく教室

名古屋の老舗機械商社の三栄商事(株)代表取締役 後藤正幸の社長塾ブログです。

「SAN-EI わくわく チャレンジ」をベースに、三栄商事の未来について一緒に話し合いましょう!

タグ:提案営業

皆さん、お疲れ様です。それでは、わくわく教室を始めます。

わくわく教室も今日で9回目となりました。どういう形で進めるのがいいのか?と1回目から手探りで重ねてきました。まだ完成していないんですけど、今回はまた、新しい形をトライしたいなと思っています。それは、「皆さんが話す時間をちゃんと作りたい」ということです。なので、自分はあまり話し過ぎないようにします。

DSC02238

「わくわく教室だから、(みんなを)わくわくさせなきゃ」って思い、前回トライして自分はわくわくしました。でも、皆さんがわくわくするポイントと自分がわくわくするポイントは違うかなと思ったんです。「(みんなを)わくわくさせる」という約束は自分にはちょっとハードルが高すぎるかなと。自分は楽しくやりますけど、「わくわくさせてくれなかった」「わくわくしなかった」という風に皆さんに思われてしまうと、自分は次からどうしたらいいのかわからなくなってしまうのです。

なので、皆さんがわくわく教室で話をしている中で、「ちょっと楽しかったな」とか「いい話を聞いたな」と1つでも思って持ち帰ってもらえるようにしていきたいと思っています。皆さん、よろしくお願いします。

最近、自分がわくわくしたエピソード


今月のわくわくチャレンジは「お客様の悩みの本質を理解した上で最適な提案をします」ということで、皆さんに取り組んでもらっています。このテーマに関して自分がわくわくしたエピソードを1つお話します。

今回、展示会(メカトロテックジャパン2019)に出展し、4日間全日ブースに立ちプレゼンをしました。丸1日ブースにいるときは10回くらい、半日の時は5回くらい、期間中で30回ぐらいプレゼンしました。今回の展示会はすごい楽しかったです。

IMG_0992

どうして楽しかったのか?を考えてみたら、今回出展したblue assistantは今月のテーマにズバリあてはまっていたからだと思うんです。

blue assistantは未完成品です。でも、お客様のニーズを捉えて、それを製品に反映させていくことができるんです。「最適な提案をします」ではなくて「最適な提案をし続けます」という製品だと思っています。単に「blue assistantを買ってください」ではなく、お客様からの声を聞いてお客様に合わせた形で、お客様と一緒に作っていけるということが楽しいと。実際、お客様から色んな声をいただいたんです。アテンドメンバーは実感してくれていると思っていますけど。そして、それに対してQueue(キュー/開発会社)も応えようとしてくれる。こういうことが良かったんじゃないかなと振り返って改めて思いました。これが自分の最近のエピソードです。

話し合いタイム

では、これからは皆さんのグループで今月のテーマについて話し合ってください。実際にしたことでもいいですし、これからしようとしていること、こうだったらいいよね、ということ何でもいいです。その中に自分が7分ずつ入って話に加わります。今日はボートを持っている方が書記、その人がファシリテーターを指名してください。営業所もよろしいですか?それでは、よろしくお願いします。

DSC02262

DSC02273

DSC02279

DSC02296

各グループの発表タイム

Aグループ発表

僕たちのグループでは3つ話がでました。提案というよりは悩みに近いんですけど。

DSC02374_1

DSC02376_2

①「予算が取れない中で、どういう提案ができるかを悩んでいます。提案しても結局は予算が無いので決まらない。今後どうしていったらよいのでしょうか?」

これに対してグループ内では、「とにかく今は実らなくても、ひたすら提案をしていくことがいいんじゃないか」という話がでました。「次へのステップを意識して種まきをし続ける、お客様のところに行き続ける。そのうち実るものはあるけど、やらなかったらゼロなので」というアドバイスもありました。


②「中古機械のNC旋盤の引合いがありました。ただ、中古機械はアフターサービスが無いので、お客様としては困っている状態です。実際に中古機械がいいのか、新機種の方がいいのか、どういう提案をすればいいのか悩んでいます」

これに対しては、「お客様が求めている本質を理解するという点で考えると、案件自体が量産で利益がでるのであれば新機種をPR、利益が少しであれば中古がいいのでは」という1つの回答がでました。


③「自動化をやりたい。でもコストメリットが現状無い中で、どういう提案をしていくのが良いか?」という話でした。

これに対して結論はまだ出ていないのですが、あるお客様の工場が似ているので見学させてもらえたらいいなという意見がでました。

Bグループ発表

僕たちのグループは大きく2つでました。

DSC02378

①Aさんのお客様で「ロボットの組立てを全て手組みで行っていて、その中である工程を自動化したい」という悩みがありました。

これに対して、「その工程だけの自動化ではなく、ロボットの組立て全てを自動化したらいいのでは?」という提案をAさんがし始めているという話でした。


②「お客様の悩みの本質を理解した上で」とあるけれど、既に依頼をいただいた時点でお客様の中で色々方法を調べたり、やりたいことを決めていることがあります。そういう中で、最適な提案をするというのは難しい、という話がありました。

これに対して、「現場レベルでの情報収集と、上長同行による高いレベルでの情報収集を掛け合わせてやっていくことが重要なのでは」という意見がでました。

営業所発表

今回、blue assistantを試していただいているお客様がいます。そこで生の声を聞きながらお客様の悩みを一緒に解決していけるのを感じています。ただ、blue assistantがわかりやすい製品であり、勉強会等で知識がある程度あるからだと思います。お客様の悩みの本質を理解して解決するには、知識と経験が必要だと思いました。

まとめ

皆さん、ありがとうございました。残りの時間で少しまとめます。

DSC02357

先ほど、グループ内で話し合った内容の結果を発表してもらいました。自分が7分ずつ入らせてもらって感じたことは、1つ話題が出たときに色んな人から色んな意見が出るのをみて、この教室をやる意味があるということです。この教室をキッカケに、色んな人が考えてアドバイスしていることがいいなと思いました。

まとめると、色んな人と話をしないといけない、ということです。なので、話す時間を作るのが会社の役割かなと。なかなか、仕事の話を真剣に話す場は無いと思うんです。飲みの席でできる人はいるかもしれませんけど。なので、今日は話ができる場があることが良いなというのが自分の感想です。

自分が感じたことは皆さんとシェアしていきたいです。こういう話し合いの場を会社として作っていくことは、仕事が楽しくなるキッカケの1つになるとも思っています。今いる方は仕事が楽しいからココにいてくれると思っています。その楽しさを共有することで、若手の人はどういう風に取り組んでいけばいいのかが見えてきますし、今まで表面上しか見えていなかった人の思いや考えが少し感じられるのではないかと。これが大事だと思いますので、続けていきたいと思います。

わくわく教室もこういうカタチがいい、というのがあれば、ぜひ教えてください。それでは今日のわくわく教室を終了します。皆さん、ありがとうございました。

DSC02370

おはようございます。

今日、一番最初にお話ししようと思っていたのが前回お話できなかった、「社長の仕事って何だろう?」ということです。その話を5分だけさせてもらいます。これは正解なんてないと思います。たぶん100人社長がいたら100人違う考え方があると思うので、あくまでも自分の考え方をお話ししようかと思っています。

DSC00668

社長の仕事って何だろう?

皆さん「社長」って何をする仕事だと思いますか?あんまり考えたことがないかもしれませんが、1分くらいグループで考えていただいて2~3個出してください。ホワイトボードを持っている人が議事録、左隣の方がファシリテーターでお願いします。

DSC00681

・社長同士のつながりを良好に
・経営戦略
・社員の幸せを考える
・会社の指揮を執る
・最終決定権
・決断する
・トップセールス
・会社を存続させるためにあらゆる方向性を決めていく
・会社を継続発展させる
・何をやるかを考える
・進むべき道を考えて社員に落とし込む
・会社の方針を決める
・会合に参加する
・決裁者
・ほかの会社との関係づくり

DSC00689_

DSC00690_1

ありがとうございます。

いろいろ出していただいたものは全部正解だと思いますし、全部やらなくてはいけないことだと思います。今、自分の中で一番大事にしている、これをやっていかなくてはいけないなと思うのは、人の「採用」と「教育」、もうこれに尽きるのかな、と思っています。

採用と教育

「教育=人を作っていくこと」が、社長として今、一番大事だと思っていることです。

トップセールスとか、方向性を決めるとか、もちろんやらなくてはいけないことなんです。けれど、経営理念にも掲げている「社員の幸せを実現する」ためには何をしなければいけないかというと、社員一人一人が成長することだと思っているんです。

どうしてかというと「幸せ」の定義を周りから「ありがとう」と言ってもらえること、感謝されることだと置いたからです。感謝してもらうためには、その人が成長して、相手に対していい行いができるようになる必要があります。成長していい行いができれば、自然と感謝されて、その人の幸せにつながっていくと思っています。

DSC00673

自分が社長になった時、何をやればいいのか本当にわからなかったです。振り返ると、ただ単に会長から社長を受け継いで、「何をやろうか~」で1年2年過ごしてしまったような気がします。

ある社員がきっかけを作ってくれたと思っているんですけれど、「採用に力を入れていきたい」と提案があり、採用活動を充実させました。それから学生に対していろんな話をしていくなかで、人の教育っていうのが一番大切なんじゃないかな?って2~3年前から思うようになりました。

なので、今、自分が思う社長の仕事っていうのは、人の採用、人の教育です。会社って人だと思うので、人がしっかりしていれば、看板がなくなろうが、お金がなくなろうが、会社は生きていける、再生していけると思っています。

これが正解というわけではなく、自分が大事にしたいな、ということをお伝えしたかったので、社長の仕事っていう大それた題目でお話しさせていただきました。

何か質問はありますか?


社員A:教育っていうのは大事だと思う。ただ、お客様あっての会社なので、お客様も大事にしていかないといけないのでは?

後藤社長: お客様を大事にするための教育だと思っています。お客様と一番接点が多いのは社員ですよね?ですから、お客様に感謝してもらえるように社員を教育していくことが大事だと思っています。


社員B: 社長のいう教育というのは、誰がどうやるのですか?

後藤社長: 今取り組んでいるGL面談や世代別の会議などです。教育っていうと学校教育みたいに1から10まで教えるというイメージがありますが、自分の思いや考え方を伝えていくっていう意味での教育だと思っています。知識とか経験についてはまた違う意味での教育かなと思っています。この「わくわく教室」もそうなんですけれど、経営理念やビジョンをどれだけ伝えていけるかっていうのが、自分の教育だと思っています。

提案営業について

では前回からの引き続きで、提案営業についての話をグループ内でしていただきたい。できるだけ具体的な内容でこういうことやったとか、そういう話があるといいです。ファシリテーターの方お願いします。

DSC00677

DSC00682

・余った予算を聞き出して、その分の提案をした。
・課内の情報共有から得た情報の提案。
・設備の老朽化でいつ壊れてもおかしくないという現状を伝え、更新していただいた。
・客先内での成功例をマネする(横展開)。
・お客様に付加価値を付けた提案をする。
・お客様から指示された製品は納期がかかり間に合わないため、短納期ですぐに対応できる代替品を提案した。
・古い設備で部品がないため、部品を探すのではなく代替の設備を提案した。
・鋳物のバリ取り、作業環境が悪いため人からロボットに変更する提案。
・難しい条件だったが、他の設備との組み合わせで、解決することができた。
・修理だと2か月かかるが、他社製品なら新品で納期が2週間、金額も思ったより安かったため購入していただいた。

DSC00696_1

DSC00697_1

ありがとうございました。

提案営業の話はこれで3回目になりますが、今みたいに具体例をもとにキャッチボールしながら「何が提案営業なんだろう?」って考えるだけでも、横展開がしやすくなると思います。

例えば、壊れた部品のメーカーがすでになくなっておりフォローする会社がない、ってときに、その部品を他で作ってもらったり、他の機械から持ってきたりして、お客様をフォローする。これも一つの提案営業だと思うんです。これは三栄商事では当たり前にやっていることなんですが、若い社員たちはそのことを知っているかというと、知らない社員もいると思う。

お客様の希望をそのまま叶えるだけではなく、「こういうものはどうですか」って新しい情報を提案できるのも提案営業ですし、お客様の困りごとを違う視点でアプローチして解決するっていうのも提案営業だと思います。

提案営業にこれという定義をつくることはできない。この3回で皆さんも感じていると思います。ただ、その事例を何個も何個も積み重ねることで、自分の中の提案営業ってこういうものなんじゃないかっていうものが作れると思います。

そして、それを考えていくことで新しいことが生まれてくる。考えていなかったらお客様に言われたままのものをただ持っていくだけで終わってしまう。そこに「何かプラスアルファしてお客様に提案しよう」って思っているだけで仕事の内容は変わっていきます。その意識を常に持ち続けてほしい。それが提案営業の一つの目的だと自分は理解しています。

DSC00693

締め

次回ももう少し提案営業を続けたほうがいいでしょうか?
(もうある程度出尽くしたのではないか、という声。)

それでは次回9月10日(火)は「誠実で思いやりのある対応を心がけます。」について、誠実な対応ってどんなものだろう?っていうのを自分なりの思いを踏まえて話をします。

ありがとうございました。

DSC00698_1

DSC00699_1


DSC00702_1

DSC00700社名修正

※次回9月10日(火)は夕方開催17時00分~17時30分です。


DSC00569

社長ブログ開設のお知らせ

前回から自分の考えを書く社長ブログを設けましたが、読んでいただけましたか?
(一部の方から「スミマセン。読んでいません」と申し訳ない声…)

企画室が配信しているので、時間のあるときに読んでみてください。始める前にそのブログに書いたことを毎回話そうと思っています。

※社長ブログリスト

経営理念と言われる物はどうやってできたのか?何の為にあるのか?

今日は「経営理念とは何か」「経営理念はどうやって生まれたのか」について話しをしようと思います。皆さんはどう考えますか?

DSC00591

本社の参加者からは

・利益を出して社員に還元
・社会に貢献。会社の軸をハッキリさせる
・社員が目標となる・指標となるもの
・会社が社会にどう貢献していくかの行動を表す考え方

などの意見が本社で上がりました。今回から営業所をビデオ会議で繋いでいますが、営業所の方の意見はどうでしょう?

・会社としての思い
・会社がどういきたいかの考え方

との声があがりました。

皆さんの意見全部が間違ってはないと思います。僕が思うひとつの考えとしては、「経営理念は失敗の歴史の集大成」なのでは…


DSC00588

そこで 経営理念をつくるタイミングはどんな時でしょう?

会社が危機的な状況になったとき、二度とこのような状況にならないようにこれだけは大事にしよう!また、危機的な状況が起こった根本的な理由はこれでこれさえ守れば…とつくり上げたものが経営理念なんだ!と。これを聞いた時「まさしくこれだ!」と僕は納得しました。

同じ失敗を繰り返さないように…守りに見えますが、会社を守っていく上で一番大事な要が経営理念なのかなと思っています。

DSC00583

三栄商事には経営理念という形はありませんでした。設立70周年紙(社内報)の会長の言葉に

「創業1946年ですが通過点でしかありません。ここまで会社経営を進められたことに感謝します。先代(創業者)の方々が残してくれたお客様や仕入先様との関係は、今尚良好な関係が続いており、私達にとって宝となっています。どうしてこの関係が築いてこられたのか。それは、お客様や仕入先様に対して誠実に答えてきたからです。」

とあります。


「お客様や仕入先様を大事にする」-ここが一番重要なことであると考えた創業者は「3者(お客様・仕入先様・三栄商事)が繁栄するように」と「三栄商事」と名前を付けたのであり、それを僕は「3者(お客様・仕入れ先様・社員)が幸せになるように」と捉えたのであって、思いは何も変わっていません。

経営理念をつくりあげる中でここが1番大事にすることだと思い、「社員、お客様、仕入先様 三つの幸せを実現できる会社」を掲げました。

対話タイム:提案営業とは何か(具体例をあげて)

では5人くらいのグループに分かれていただき、提案営業とは何かを具体例をあげて話し合ってください。

DSC00605


A:新しい提案だけでなく、その案件に対する丁寧な対応を常に考える


B:提案営業は物を売るだけではない・長い目での提案営業

事例:フライス加工をされているお客様への提案営業
ご子息を会社に入れるかを相談され、御社をより繁栄させる為に、フライス加工だけではなく旋盤加工もできるような会社になるよう、ご子息を育ててみては? と提案。その提案を気に入っていただき、ご子息は旋盤加工の会社に弟子入り。旋盤の知識を習得し帰ってくる時には、旋盤を購入するよ と話していただけた。


C:1つのメーカーに全て発注するのではなく、専門とする会社の商品の取り入れも提案 / お客様の持ってない情報を提供

事例:溶接ロボットの治具が メーカーだと1体200万円。専門の会社では1体100万。治具は専門の会社へ注文することを提案したことで安価に納まった。


D:困りことへの対策を提供 / 提案先の利益が見込める提案


E:お客様が気付いていないものをキャッチして提案・お客様に気付いてもらい必要だと思って貰えるような情報を提示

事例:ホブ盤が故障した為 ホブ盤の引き合いを頂いたが、お話を聞くとホブ盤で加工しなくてよいものをホブ盤で加工していることが発覚。複合旋盤への変更を提案したことで最善な対応ができた。


F:前例がなくても 考えられる可能性のものを提案

事例:超音波洗浄機の引き合いを頂いたが提案した二社の能力が一長一短であった為、追加で異なるメーカーの発信器の搭載(前例なし)を提案したところ、機能的にも上手くいき成立した。


G:お客様が知らない技術を紹介

事例:フレキシースクラム技術を紹介し、新しい価値を見いだしてもらうことでお客様の中で横展開もして頂けた。

IMG_1306

IMG_1304

IMG_1303

IMG_1302

本日の締め

自分のスタイルを確立することが大事だと思います。

人たらし的な提案営業をする人・製品を上手に提案営業する人。人それぞれですが、まずは 自分の特徴に気づいてください。そして自分らしさで自信を持って、お客様に提案営業をしてみてください。

なぜ今、わくわく教室や提案営業の話をするのか。それは会社が生き残るためです。

先輩方が新しいことをやってきてくれたおかげで今の三栄商事があります。この先も時代に合わせて新しいことにチャレンジしていかなければ、今後良い形で会社は存続しません。チャレンジしていくことが、人の成長にも繋がり、会社の成長にも繋がると思いますので、よろしくお願いします。

DSC00629

↑このページのトップヘ